千紘と手分けし美希を探し始め
1時間が過ぎた頃
喉が乾き飲み物を買う為
駅の近くにある
コンビニへ入った俺は千紘に電話をかける
『もしもし千紘?』
「美希チャン結城見つかった?」
『全く…』
「達也の奴、背が高くてショートヘアーの女なんて沢山居すぎてそう簡単に解らな…」
突然無言になる千紘
『もしもし?』
「……。 」
『千紘!?』
「…結城今どこにいる?」
『え?』
「どこにいるのかって聞いてんだよ!」
俺に対し怒鳴る千紘
その直後
電話越しに聞こえた
踏み切りの音を聞き
俺が居るコンビニと
千紘が居る場所が近い事に気が付く
『俺は今、千紘が居る近…』
ザザザッ
ザザザザザザッ
『もしもし?』
携帯から聞こえる千紘の声は
砂嵐の様な音に変わり
クスッ
クスクスクスクス…
砂嵐の音に混じれた低い女の
笑い声が聞こえたかと思うと
『千紘!?』
ブチッ
ツーツーツー…
電話が切れた


