次はばばあ
次はばばあ



解らない



亜由美が最後に言った
ばばあって誰の事だ?



車で


雨上がりの暗い道を
走らせながらも俺は



そんな事を考えていた



俺達が向かうのは達也の家
助手席に座る千紘が口を開く



「…なあ結城」



『ん?』



「ばばあって… もしかしてお前が亜由美のノート借りた人の事じゃないの?」



『え?』



「俺も色々考えてはみたけど…知り合いにばばあは居ないし」



『佳代サンの妹…?』



「ばばあなんだろ?」



『そりゃ年は年だけど…失礼だって』



「はいはい、とりあえず佳代の妹だっけか?そのばばあの所も早く行った方が良さそうかもな」