『代わったのは良いけど俺ん家までの道、解んの?』
「さあ?」
『は?なら俺が運転…』
「いやいや、顔色悪い奴に運転されて事故でもされたらたまたモンじゃねえから。解んなくったって新が右だの左だのって言ってくれればいいだろ?」
『そりゃあそうだけど…』
「別に免許持ってない人間が運転するって言ってるんじゃないんだから…心配すんな♪」
『…悪いな』
お礼を言った俺に対し
笑顔を向けた千紘はシートベルトを着用する。
「それにしても…あゆブログって一体何なんだろうな?」
『え?』
「最近ニュースでも若者達の間で広がる噂話として…よく取り上げられてるだろ?」
『…千紘 悪いけどもう1度加奈チャンの携帯貸して』
「良いけど…どうした突然?」
千紘から受け取った
加奈チャンの携帯を見つめながら
俺は静かに口を開く
『俺さ、あゆブログを検索した事があるんだ…もしかしたら亜由美のブログなんじゃないかと思ってさ』
「亜由美のブログって…元は萌チャンが管理していたブログだろ?」
『うん』
「で、どうだったんだ?ブログは…出て来たのか?」
『いや、俺が検索しても違和感のある、ブログらしき物は出て来なかった』
「…達也の妹の携帯ならブログが出て来るかもしれない、そう言いたいのか?」
『……。』
「俺はいいぜ、新がやりたいなら達也の妹の携帯で検索しても」
『でも… 千紘巻き込まれたら… 』
「気になったから携帯貸せって言ったんだろ?…良いから、やって見ろって」


