キィ… トイレのドアを開けた俺は真っ直ぐ洗面台へ行き 蛇口をひねり軽く濡らした両手で頬を2回叩く 鏡に映る 疲れきった自分の顔を見ようとした その時 『え…』 鏡越しで見る 俺の背後のトイレのドアが 錆びた鉄の音を立てて ゆっくり ゆっくり 『……。』 開く。 誰も居ないトイレのドアが 半分位開いた瞬間背後で悪寒を感じ 俺は慌てて振り返りドアを見た