『別の理由… え、取り返せる、萌チャンを?』
「何か必要とする理由があるから人を殺す… その目的が分かれば… 新、些細な事でもいい何か知らないか?萌チャンの体はあくまで憶測だけどね。問題は萌チャンの魂次第… 」
『目的… 亜由美の計画… 萌チャンを取り返せる…』
心当たり..
亜由美が血を集める理由?
俺が知ってることと言えば
『ごんべサンの赤ちゃんが風邪ひいた…』
「何?」
『亜由美が、自分の死体がある場所を教える為にずっと口ずさんでたと思っていた歌だ』
「死体がある場所を教える為に?」
『でも、亜由美がこの歌を口ずさんでいるのは…死体がある場所を教えているだけじゃない』
「どうしてそう思う?」
『歌ってたから』
「歌ってた?」
『さっき俺が首を締められて死にそうになった時も… 亜由美はこの歌を歌ってた』
「……。」
『死体… 亜由美の生首は俺が見つけてちゃんと供養した。なのにどうしてまだこの歌を歌っていると思う?』
「……。」
『この歌には…隠された本当の意味があるのかもしれない。根拠はないけど…そんな気がするんだ』
俺の話を聞いて黙り込む千紘..
そんな中
「…結城!?」
俺の名前を呼び
薄暗い公園の入り口から
駆け寄って来た相手に
俺は思わず立ち上がる


