貧血?
『公園にベンチがあるから少し休む?』
「……。」
俺は
座り込んだままの
女の体を抱き上げ
支えて
ゆっくり
ゆっくり
公園に入った所のベッドに誘導する
ここの公園は
街灯が少なく
薄暗く気味悪い雰囲気が
公園に漂っているからか
人の気配も全くない
『大丈夫?』
女をベンチに座らせた結城は
公園にある自販機で
適当に飲み物を買い
女に手渡す
「……。」
『元気になったら教えて、直ぐ出発す…』
「…ね」
女は
俺の言葉を遮り
下を向いたまま
突然1人で
何度も
何度も
小声でブツブツ何かを呟き続けている
『ごめん、何?声が小さくて聞き取れな…』
俺の問いかけを無視し
突然立ち上がった女は
ニヤニヤ笑いながら俺の首を掴んで
物凄い力で
首を締める
『ゔっ…やめ…』
「死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね…」
ジャマ スルヤツハ
コロス
苦しい
上手く息が出来ない
" も、萌チャン… "
首を締められる中
俺は無意識の中で
萌チャンの名前を呼ぶ…
それを聞いた女は首を締める力を緩め
結城に対し突然クスクスと笑い出した


