ブログ女 ーAyu Official Blogー 2



冬は夏に比べ日暮れが早い
辺りはあっという間に真っ暗で



女に対して結城は特に何も話さず



借りた紙切れを片手に
目的地付近へと向かう



そんな中



見覚えのある
公園を見つけ



思わず歩く足を止める



『……。』



俺、この公園知ってる



ハッキリ覚えてる



萌チャンが


亜由美に襲われかけて
俺が慌てて助けたんだ



いや、それだけじゃない



悪霊や幽霊の存在なんて
全く信じてなかった俺が



初めて亜由美の姿を見た場所



絶対に忘れる訳がない



この公園があるって事は
萌チャン家の実家も近い



萌チャンの義理の親の江波家の家



なるほど。



それでだったんだ



やっと
解った



住所になんとなく見覚えあったのは



萌チャン家の
近くだからか



「…たい」



突然



ボソリと女が何か言ったそんな気がして
結城は慌てて視線を向けたその瞬間



『……。』



女は


下を向いたまま
小刻みに震えて



何故かその場に
座り込んでいる



何?何が起こった?



『どうしました!?』



結城は


座り込んでいる女に
慌てて話しかける..



「朝からずっと体調悪かったから、多分軽い貧血…」