「い、意味解んねえ…」
『達也…』
「これ真剣にまずくね?もしかしてお前命狙われて…」
笑みのない達也に対し
にっこりと微笑む俺。
『そうだとしても俺はそう簡単に死なない、絶対』
俺の笑顔を見て力なく笑う達也
「結城…思うんだけど、その屋敷の悪霊って本当はまだ死んでないんじゃ…」
『死んで…ない?』
「だってさ、どう考えてもおかしいと思わね?…萌だったっけ?その子の殺され方…」
『……。』
「結城が殺されるハズだった殺され方で殺されたんだろ?それって…」
『で、でも確かに燃やしたんだ!亜由美の首も霊体も…燃やした灰は川に流…』
「悪霊の念がこもる場所って死体とは限らない、例えば…その悪霊の最も大切にしてる場所や物とか?」
『…え?』
「ほら、夏になるとホラー番組で本当にあった怖い話~とかでそんな怖い話…よくあるじゃん?」
『場所や物…』
確かに。
亜由美の生首が屋敷にある
日記を読んだあの日から..
屋敷へ行くまで
" 生首を見つける "
俺の頭の中はそればっかで
場所や物の事なんて考えてなかった


