「えっ…」
割れた窓ガラスを見た加奈は
その場に
座り込み
口をパクパクさせながら
何かに怯えている様子…
「…加奈?」
「あ、嫌…嫌だ…来ないでぇえぇぇぇ!」
様子がおかしい!?
俺は
何かに発狂する
加奈に駆け寄り
『加奈チャンしっかりして!加奈チャン!』
慌てて肩を上下に揺する
「あ…あっ…結城…お兄…」
涙を流しカタカタと震え続ける加奈は
『加奈チャン!?』
結城の名前を呼び気を失った
「結城、加奈どうし…」
『気失ってるだけだ』
「…良かった」
結城は
手に刺さるガラスの破片を抜き
気を失う加奈の体を抱き上げ..
「結城、お前…手…血が…」
達也の部屋のベッドに
加奈の体を寝かせる。
「そ、それにしても一体誰なんだよ…こんな悪趣味なイタズラする奴は!」
『……。』
怒り口調でブツブツ言いながら達也は
割れた窓から
外を確認する
「まったく、誰なんだよ…誰も居ないし…」
『なぁ達也』
「ん?」
『俺が今から話す事…100%信じて聞いて欲しいんだ』
俺は
先程来たメールを見ながら
低い口調で達也に言った。


