『ん…』



ゆっくり
目を開け



横になる体を起こした結城が見た物は



病室の風景



え?



『俺、マスターの家に居たはず…』



ベッドから立ち上がり



窓際まで歩いて行くと
病室の窓から外を見る



「お、新…気が付いたか」



「刑事サン!」



『…マスターに美沙チャン?』



窓際に立っていた俺は
2人を見てベッドに戻る



「新…お前、意識を失ってから2日間もずっと眠り続けてたんだぞ… 看護士呼んで来るわな!」



『あ、ありがとうございます…』



「良かった…本当に良かった…刑事サンの意識戻らないんじゃないかって心配してたんだから…」



『ありがとう。そう言えば美沙チャン腕は…』



「まだ痛むけど… ちゃんと処置して貰ったから大丈夫!刑事サンこそ…気分はどう?大丈夫?」



『俺は大丈夫。それよりあの日何があったの?』



「あの日…」



『思い出すのは辛いと思うけど…何があったのか良かったら話してくれないかな?』



俺の問いかけに俯いた美沙は



ゆっくり
ゆっくり



口を開く…