「で、でも刑事サンが…」
『俺は大丈夫。マスター早く美沙チャンを外に…』
「わ、解った…」
ドアを開け様と
何度も
何度も
ドアノブを回すマスター
ニガサナイ
ミンナ
ニガサナイ
コロス
『マスター… は、早く!』
ヘアスプレーとライターを片手に
ドアを開けようと頑張る
美沙とマスターの後ろに立ち
家の中を
見回す俺
「刑事サン、駄目!ドアが開かない!」
『え?』
結城が振り返ろうとした
その瞬間
もの凄い早さで
小さい何かが俺の目の前を
横切った
「あ…」
「美沙!」
美沙に向かって
飛んで来た何かに気付いたマスターは
ドアから手を離し
飛んで来た物から
慌てて美沙の体を
隠す様抱き締める
「うわあ゙ぁ゙ぁ゙あ゙!」
「お父サン!?」


