「刑事サン凄い汗… 手も怪我してるんじゃ…もしかして…あの女にやられたの?」



あの女?



『俺は大丈夫、あえずこれで…美沙チャン立てる?この家から出るんだ』



結城の言葉に無言で頷き
ゆっくり立ち上がる美沙



塩はない



何か


武器になる物
武器になる物



『……。』



結城は美沙の部屋に置いてあった



ヘアスプレーを1本ポケットに入れて



血を流し過ぎ
フラフラする美沙チャンの肩を抱き



部屋を出たその時



" ただいま~ "



玄関からマスターの声が聞こえた



ヤバい、下には奥サンが…



マスターが危ない



「…お父サン?」



『美沙チャン…急ごう』



「う、うん」



『……。』



美沙には



大丈夫って言ったけど
そろそろヤバいかも。



結城は美玲をエスコートし



慌ててマスターが帰って来た
玄関へと急いだ。