部屋に入って来たのは
肩まであるボサボサの黒髪で眼鏡をかけ
その上前髪も長く
顔にかかっている
悪く言うと見るからに根暗そうな
そんな男
「ご苦労さん♪」
入って来た男を見た陸は挨拶する
『……。』
誰なんだろう?
俺は陸と男を交互に見る
「あ、コイツは結城!ダサ男クン〜新入りの結城だって〜 同じ部署だから仲良くしてやって♪」
『だ、ダサ男?』
それ名前じゃないし
何より初対面でその呼び方は…
「でーダサ男、今日からうちの部署へ移動になった結城…『陸サンこの人の本当の名前は…』
「ダサ男はダサ男だって♪」
『いや、あだ名じゃなくて…』
「なんだよ俺のネーミングセンスが悪いって言いたいのかあ?」
『じゃなくて…』
「俊 (しゅん) あたし等の2つ年下」
『俊サン…』
玲奈の話しによると
俊は
仕事の時以外は自分から
あまり話さない奴らしい
「あー結城アンタ、ダサ男が特殊に移動になった理由暗いからとか思ってない?」
『え、思ってないです』
「本当にー?」
『も、勿論!』
「それが正解なんだけどー」
『えっ?それで…「嘘だよーん♪」
『え!?』
「結城って信じやすいのねー」
む、ムカつく…
結城は
ニヤニヤ笑う玲奈に対して
怒るのを必死で我慢する。


