『陸サン何を…』



陸の行動に対してハラハラする結城



「あれは陸の得意分野だからそんな心配しなくていいって」



『得意分野…?』



「あたしが大丈夫ってんだから黙って見とけ結城」



『あ、はい…』



沈黙の中


目を閉じていた陸は
ゆっくりと口を開く



『……。』



暫くの間



ブツブツ何か言い続けた陸は



「結城、ちょっといいか?」



静かに目を開けた陸は
真剣な顔で俺を呼ぶ…



『…陸サン?』



陸に呼ばれた結城は
首を傾げながらゆっくり近付く



その瞬間



「何で黙ってた?」



『えっ…』



「この子の母親の事」



母親って萌の事?
それとも亜由美?



「手出せよ」



『え、俺ですか?』



とりあえず
陸に言われた通り手を差し出す



「……。」



すると陸は再び目を閉じて



俺の手の平に軽く
自分の手をかざす



『……。』



なぜだろう


陸がかざした手の平は
不思議と温かく感じる



「…ゃ」



そんな中陸は



今度はハッキリと話し始める



「母親」



『…陸サン?』



「血」



『……。』



「契約」



俺と玲奈2人で顔を見合わせた



その瞬間



「この子の…父親、が…解っ…た」



陸は肩で息をしながら
ゆっくりと目を開けた



『父親…愛優のですか!?』



俺は


静かに頷いた陸の
次の言葉を待った



「愛優チャンは…






























悪魔の子だ」