『ここ、だよな…?』



俺に長期休暇を言い渡し



部署の移動を命じた田河サンに
新しい部署の場所を聞いた俺は



自分の荷物を入れた段ボールを持って
警察署の地下の1室の前に立っていた。



『噂では聞いてたけどここが特殊事件専門部署…』



- キィ… -



俺は


ゆっくりと深呼吸をした後
数回ノックしドアを開ける



特殊事件専門部署



この部署は特別綺麗でも汚くもない



『失礼します…今日からこちらへ移動になった結城新で…』



見た感じ一般部署と変わらない



そう思ったその時



「お、久しぶりのお客サン♪」



俺を出迎えてくれたのは



明るい茶髪に薄い縦の
銀の線が入ったスーツ



耳と鼻に銀のピアスを付けた
俺より少し年上のチャラい男



どうして警察署にホストが!?



と、思う位派手な人で



『あの…ここ特殊事件専門部署ですよね?』



問いかけながらも



俺は思わず部屋から出て
部署の表札を確認する…



「そうそう、ここを何処だと思って来たの?つーかそこ邪魔、その子入れないよ」




『あ、すみませ…』



表札を確認していた
俺の後ろに立って居たのは



綺麗な茶髪を束ね上げた
OLの格好をした1人の女



ドアの前に立っていた俺は
女に睨まれ慌てて端による



「ごめんねーこの女いつも新人にはキツくてさ」



『は、はぁ…』