「じゃあ千紘が死んだのも明菜チャンの仕業…」
「千紘お兄チャンが死んだのはあたしのせい。本当は美希の次に殺されるのはあたしだったのに…」
加奈がポケットから出した物
それは黒瑪瑙のブレスレットで
「加奈… それ千紘が意識のないお前の腕に付けて行ったブレスレット」
「うん。これが守ってくれたからあたしは死なずに済んだ。けど明菜は一緒にブログ検索したクセにって… あたしを殺せないことに腹を立ててた」
どれだけ憎んでも恨んでも
復讐だけはしちゃいけない
復讐は代々祟る
誰かが言ってた言葉が
結城の頭の中に浮かぶ
「明菜の目的はあたしの命より自分を殺した相手に復讐する事… でも自分じゃ太刀打ち出来ない。だから…結城お兄チャンを利用しようとして千紘お兄チャンを…」
「千紘はその為だけに殺されたのか!?」
「お兄チャン…」
ずっと気になってた疑問が1つ解けた
一部始終を見せられていた加奈いわく
明菜は美希チャンに乗り移り
千紘は死ぬ直前に
俺の幻覚を見せられていた
今までの亜由美の殺し方は
直接自分の手を汚さない
やり方だったのに対して
明菜は自らの手で殺している…
じゃあ
あの時見た明日香チャンは?
明菜を止めようとしていた?
… まさかね。
千紘殺した後亜由美の居場所を
明日香に案内させて俺に教えた
亜由美を退治させる為に
おかしいと
思ったけど
まさかそう言う事だったなんて
「結城大丈夫か…」
『うん、それより俺と一緒に居た女の子は?』
「それが…」
『えっ…』


