『……。』
「……。」
何分ここに居ただろう
物音のしない部屋の中
『ちょっと見てくる』
物音がしなくなった
廊下が気になる俺は
ドアノブに手をかけ
「近くに居る…」
亜由美チャンの言葉を無視して
ドアノブを回しドアを開ける。
「そ、そこには居ない…」
ドアを開けた瞬間
また怯えた声を出す亜由美
『…亜由美チャン!?』
慌てて振り返り窓がある方向を
指差す亜由美チャンを見た俺は
慌ててカーテンを開ける
『…なっ』
すると窓にベッタリへばりついた
亜由美チャンの父親の姿があった
" ミ ツ ケ タ "
亜由美チャンを見つけてニタニタする父親
慌てて
カーテンを閉めようと手をかけた瞬間
- パリンッ -
片腕で窓ガラスを割り
「い、嫌…」
『亜由美チャン!!』
窓ガラスの破片を持った父親は
" オレノアユミ "
蛙の様に飛び上がると
亜由美に襲いかかった


