『……。』



皮膚を引きちぎり終えた
亜由美が次に始めたのは



骨だけの死体を蹴り
部屋の隅に追いやり



一つ残らず引きちぎった肉片を集め



そして



床の血の海に浮いていた目玉



転がっている


切断された体の一部を全て広い集め
死体が横たわっていた場所に固める



この術式、千紘が貸してくれた本で見た事ある



『亜由美…辞めろ…』



この術式は人を生き返らせる魔術



亜由美は自分の死んだ母親を
この世に呼び戻すつもりで…



もしそうなら



この黒魔術は禁断の
使用タブーの黒魔術



絶対にさせちゃ行けない



早く止めないと



『あ、ゆみ…』



何本か骨が折れてるだろう



背中から来る激痛に耐え


周りの段ボールをどけて
ゆっくり立ち上がった結城は



ふらふらした足で亜由美に近付く



亜由美は突然自分の腕を強く噛み
自分の血を肉片の上に数滴足らす



すると



肉片切断された体の一部達が
意志を持つかの様に勝手に動き出し



だんだん繋がって行く



グチュグチュ



グチュグチュ



『なっ…』



目の前で


繰り広げられる光景に
思わず体が固まる結城



最終的に


肉片や体の一部達は
丸い肉の塊になった



ドクン



ドクン



ドクン



脈打つ大きな肉の塊



『……。』



初めて見た魔術に俺は声も出ない



ウマレル



亜由美が口を開いた