「……。」



無言で


ノートを受け取った由佳は
ノートを引き出しにしまい



さっきまで座っていた
椅子に再び腰を下ろす



『由佳サンお願いします。貴方の姉の娘…亜由美サンの事を詳しく教えて下さい!』



「ノートを借りに来たあの時、全部終わらせるんじゃなかったのかい?」



『……。』



由佳に問いかけられて
下を向き黙り込む結城



由佳の言う通り確かに
終わらるつもりだった



でも、そう簡単には行かなかった



悔しさのあまり
握る拳が震える



「…佳代と亜由美が死んだあの日からあたしの周りでは変死して行く人間が急激に増えていったんだ」



『…え?』



「真面目に聞くのかい?聞かないのかい?」



『き、聞きます!』



「亜由美の父親側の親戚を始め、亜由美の友人、知り合い、佳代側の親戚の叔母や叔父…そして亜由美の父親の健司…みんなみんな異様な死に方で死んでいったのさ」



『……。』



「亜由美の仕業だと直ぐに気付いたあたしは、これ以上亜由美に罪を重ねて欲しくない思いからある物に亜由美の念を封印した」