女の子は一番奥の部屋へ入ったっきり..
『……。』
閉まったままのドア。
どうする?
入るべき?
あたしは恐る恐るドアノブに手をかけ
ドアを開けようとしたその時
ア ケ ル ノ ?
『…!?』
突然
背後から聞こえた低い女の人の声に
あたしの体は固まる。
誰?
さっきの女の子とは違う
人間?
確かに感じる何者かの気配
『……。』
震える足は思うように動かない上声も出せない。
ア ケ ル ナ ラ ア ケ ナ ヨ
え?
ベツニイイヨ アンタ ナラ
『……。』
女は全く動かない
あたしの手を掴みドアノブを握らせた。


