母親が連行された後…



あたしは、父親と家に残った警察官達を明日香の眠っている寝室へ連れて行く..



「あ、明日香、何でこんな…嘘だ嘘だ嘘だ…」



遺体に駆け寄り大声を上げて泣き叫ぶ父親。



眠る明日香を見て黙り込んだ警察官。



『……。』



そろそろだな


そろそろ泣いとかねぇと
あたしが怪しまれちまう



ほらあたしの目



涙よ出ろ。



涙よ。



「萌チャン…」



ポロポロ沢山の涙を流す
あたしを見た警察官は



あたしの肩を抱き廊下へ連れ出す..



『明日香、嫌だ…嫌だよ…うわわぁぁぁああん!』



そんな中あたしは
警察官に抱きつき大袈裟に泣き叫ぶ。



我ながら名演技。