「……。」
燃え盛る火を見つめ
俺はごんべサンの歌を思い出す
「なるほど… そこは " 底 " したは " 下 " って意味だったんだ…」
そしてもう1つ
亜由美の首を見つけて
気が付いた事がある..
それは
ごんべサンの歌の最後
" そこで慌てて湿布した "
ちなみに
この歌に出て来る " 湿布 " と言うのは
原曲の英文の歌詞を見た時
確か英語で
" camphorated oil "と、書かれてあった
これを日本語に訳すと
樟脳 (カンフル)油と言う意味になる
「……。」
間違いない
このドロドロした水は樟脳油が混ざった水
" そこで慌てて湿布した "
「床底にある… 樟脳油が混ざった水に入れられている自分の首の事を伝えたくこの歌を口ずさんでいた?」
なるほど。
" ごんべサンの赤ちゃん "
と、言うのは
" 亜由美自身 " の事
「……。」
綺麗に燃え終えた
亜由美の生首の灰を
手で広い集めた俺は
「後は綺麗な川に流すだけ…」
ビニール袋に入れた灰を
自分のポケットに入れて
ゆっくり立ち上がる。
これで終わり?
こんな簡単に?
呆気なさ過ぎる気もするけど..
「とにかく萌チャンの所に戻らないと…」
結城は
萌チャンが待つ部屋へと急いだ


