俺が見たのは
勉強机があった所に敷いてある薄い木の板
「何でこんな所に板なんか置いて…」
不思議に思った俺は
その木の板をめくる
「ゔっ…」
薄い木の板をめくると
床に穴が開いてあって
俺は
木の板を
めくると同時に穴の中からする
鼻につく強い臭いに
思わず息を止める。
「この匂い…樟脳(しょうのう)?」
俺は
暗くてよく見えない
穴の中に手を入れて
恐る恐る手探りで
穴の中にあるのだろう
匂いの出どころを探す
「うわ…触りたくない…」
手を入れ
俺が見つけたのは大きな缶の箱
「…見つけた」
俺は手探りで穴の中から
錆びた缶の箱を取り出し
蓋をこじ開けると
缶の箱の中身を
床にぶちまけた


