「俺の事…見えてないのかな?」
亜由美が
向かったのは一番奥の部屋
‐ ガチャ ‐
亜由美はドアを開け慌てて部屋に入り
ベッドの上に置いてある
小さな布袋を手に持つ。
" あった…せっかくお母サンから貰ったのに…大切にしなきゃ… "
何が入ってるんだろう?
亜由美が
布袋から出したのは
まだまだ新品の上靴
" お母サン早く元気になると良いのに… "
亜由美は
悲しそうな目で上靴を見つめて
ため息を吐く。
「亜由美…」
その時
「……!?」
俺の直ぐ真後ろに
人の気配を感じて
慌てて振り返る
「……。」
俺の直ぐ後ろに
立って居たのは
口元を吊り上げニヤリと笑う健司。
健司は
俺の体を通り抜け亜由美に近付き..
「あ、亜由…」
" え、キャッ… "
部屋から出ようと
振り返った亜由美の体を
健司はベッドに押し倒す。
" …なっ、お父サン!? "
" 亜由美、今日からお前は俺のモノあは、あはは… "
" い、いやッ…助け、て… "
亜由美が健司に
襲われている間
俺は
何も出来ず床に転がった
上靴をただ見つめていた


