亜由美の血は
ポタポタ流れ落ち床一面に広がる
『……。』
血だらけの大きな
鎌を持った健司と
首と
胴体が切り離され
横たわる亜由美..
この光景
前に見た夢と全く同じ光景
" 亜由美…お前は父サンから一生逃げられないんだよ "
健司は
亜由美の生首を
大事そうに抱え
両手で強く抱きしめた
その瞬間
突然映像が変わり
あたしが見たのは
初めて見るマンションで
『……。』
健司と
優しそうな女の人が
赤ちゃんを抱いて..
楽しそうに
話している
『……。』
そんな場面
" 亜優奈…何度聞いても可愛い名前 "
" だろ?…優樹菜、よく頑張ってくれたね "
" いいえ、一番頑張ったのはこの子なんだから "
" あはは、そうだな "
" 本当に…あなたの子供を産む事が出来て良かった "
あの人が優樹菜?
え!?
あの人があたしの
本当のお母サン?
て、事は
あの小さくて可愛い
赤ちゃんはあたし?


