"……。"
窓に叩きつけらた上
壁に叩きつけられた
健太の体は首を掴まれたまま
壁にピッタリ背中を押さえつけられて
両足は宙に浮いたまま
ぐったりしている様子
「『……。』」
叫んでも
健太に聞こえるはず
ないって解ってる。
「健太しっかりしろ!」
『健太、健太、健太…』
でも
あたしと結城は
携帯画面に向かって
大声で健太の名前を
何度も
何度も
呼び続けていた
" だ、れ… "
そんな中
ぐったりしていた健太は
ゆっくりと顔を
上げると同時に
目の前に居る
なにかを見て
目を見開く
"あ…な、なっ…"
恐怖のあまり
口をパクパクさせ震えている健太
"い、いやだ…萌…萌…たす、けて…たすけ…"
健太の目から涙が溢れる..
次の瞬間
- ドスッ ‐
『あ…』
- ドスッ -
「……。」
2本の果物ナイフが
涙を流す健太の両目に突き刺さった


