「あ、お姉ちゃん居た居た…どこに居たの?お風呂とトイレ掃除終わったよー。次、何があるっけ?」
あたしを見つけて無邪気に笑う明日香
『ありがと明日香』
「ありがとうなんてそんな…いつもお姉ちゃんざ一人でしてくれてる事じゃん?手伝える時は手伝って当たり前!」
『……。』
時計を見るともう十一時を回る
時間経つの早いな。
『お昼の用意するから、部活の用意してきたら?』
「ありがとうお姉ちゃん♪」
あたしは、明日香に微笑み
キッチンへ足を運ぶ。
明日香の用意は大体三十分
簡単に炒飯でも作るか。
まな板と包丁を出し
軽く洗ったあたしは
玉ねぎの皮を剥き細かく刻み始める。
細かく
細かく
細かく
あたしは狂った様に。
細か過ぎる程細かく玉ねぎを刻む。
「ねえお姉ちゃん玉ねぎ細か過ぎじゃない?」
明日香の言葉で我に返ったあたしは
慌てて手を止め玉ねぎを見つめる。


