ブログ女 ーAyu Official Blogー



「「……。」」



何時間経っただろう



静かな室内



警察達が帰った後



リビングの
ソファーに座る結城は肘を膝の上に置き



頭を抱えたまま一言も話さず。



『……。』



美雪は美雪で



テーブルに顔をうずめ
ピクリとも動かない。



そりゃあそうか



結城にとって西川は心から尊敬していた
そんな男だった



美雪にとって西川は誰より最愛の男



そんな人を失った



数回会っただけの


あたしは西川に対して
そこまで愛着ねえけど



でも


それでも人が死ねのは
良い気分にはなれない



何よりあの警察のおっさん



あたしの上靴があったからって



あたしが西川殺しの犯人じゃないかって
疑ってやがったし全く冗談じゃねえ



「新君…主人は、何の事件に…巻き込まれてたの?」



美雪は
テーブルに顔をうずめたまま



低いかすれた声で
ゆっくり口を開く



「美雪サン…」



突然の


美雪の問いかけに
顔を上げた結城は



返す言葉が見つからず
思わず黙り込む。