「結城、お前…何で江波サンをわざわざ…」
「豪雨の中傘を忘れた女の子を1人で帰らせるのは危ないと思って… 」
「いや…」
珍しく真顔の結城の説明に
それ以上何も言えず
黙り込んだ警察官は
話しを変え
今度は美雪に質問を始める
「西川サ…旦那様の事ですが、何があったら簡潔に教えて頂けますか?」
「主人が…か、帰って来て…突然トイレに…そした…らドアが…かっ…てに…し…」
「勝手に?ハッキリ話さないと解ら…」
美雪は涙を流してガタガタ震えている
そんな姿を見た結城は警察官の言葉を遮る..
「もう…いい加減にして下さいよ!ある程度の検証はしたでしょ?すみませんが今日はもう帰って下さい」
「結城、お前なぁ…」
「今聴取したって美雪サン自身上手く話せないだろうし、傷つくだけです… 聴取は後日、美雪サンを連れて俺も同行しますから」


