西川サンの車!?
『……。』
何で帰ってんの!?
現場に行くんじゃなかったのか!?
「あ、萌チャン…」
あたしは豪雨の中
傘も持たず車から降り
西川の家に走りインターホンを押す..
『西川ぁ~あたしが来てやってるんだから、無事で居てく…』
‐ ガチャ ‐
『……。』
家から出て来たのは
顔色の悪い女の人で
「…どなたですか?」
もしかして
この女の人西川の奥サン?
『あ、あの…』
西川の奥サンは
突然来たあたしに警戒している様子
「…美雪サン、祐司サンは?」
車を止めて慌てて
走って来た結城は
『結城…』
軽く息を切らして
あたしの隣に立つ
「あ…新君?て、事は貴方、新君の友達だったのね… 新君お願い…主人がおかしいの…主人を助けて…」
結城に美雪と呼ばれた女は
その場に座り込み涙を流す
『おばサン、トイレはどこ!?』
「え…」
『トイレだよトイレ!!』
「廊下の…突き当たり…」
嫌な予感がする
顔を見合わせた
あたしと結城は
写真で見たトイレへ向かう。


