「萌チャ…」 『何?』 あたしは変な感情に戸惑いつつ ふいに結城に話しかけられ言葉を詰まらせる 「着いた、けど…」 『え…』 車が停車したのは なぜか公園の前で 『着いたって、公園?』 「いや、西川サンの家はアソコなんだけどね…」 結城が指を指したのは 公園を通り過ぎて 右手にある一軒家 その一軒家の前には黒い 一台の車が停車していて 『あの車…』 「…西川サンの車だ」