「遠藤、父親の死因はおそらく毒死だ…それにしてもこれに似たような事件、前にもあったよな?」
遠藤と呼ばれた警察官の1人は
西川の発言に首を傾ている。
「…前に、ですか?」
「ああ、俺が担当した事件だ。今すぐ調べてくれ」
「は、はい!」
"過去の事件を調べろ"
西川に頼まれた遠藤は
慌ててどこかに電話をかけ始め
そのまま家を出て行った。
「西川サンって、実は僕の叔父にあたる人で…僕の憧れの人なんですよね」
『…は?』
突然何を言い出す?
あたしは
隣に座り微笑む結城へ視線を向ける。
「僕は…西川サンみたいになりたくて警官になった様なもんですから!」
『……。』
「聞きます?僕が刑事になるまでの話…」
『いや、別に…』
「あれは丁度、今位の暑い季節で…」


