「小上…」



聞く耳持たない俺に対し顔をしかめ
授業を再開する古屋。



起こされて目が冴えた俺は
ボーッと授業を聞いていた。



授業が終わり腹が減る昼休み



「購買行くけどお前も付き合えよ!」



『あー今日はパス…』



友達は広く浅く


恋愛経験は人より豊富だが
どれも短期間で終わる。



告られて

その場任せの感情で
なんとなく付き合う



本当の恋がどうかもなんて解らない
ただただ何となく毎日を過ごすだけ。



気が乗らず友達の誘いを断った俺は
そのまま教室を後にした。



「優斗帰るん?」



『ん、早退する』



この時の俺は


早退した事がきっかけで
君に出会うなんて思いもしなかった。