地下2階



階段を降りて章司が
立ち上まった場所は



霊安室の前。



『な…』



章司は無言で振り返り
そっと俺の肩を押した。



どういう事?何で霊暗室なんか…
早く優衣の家に行きたいのに



重いドアを開け



薄暗く肌寒い霊暗室に入ると



そこには



家に居るハズの優衣が
目を閉じ眠っていた。



『は?優衣…?』



幾ら呼んでも目を開けない優衣



『優衣、起きろって!なあ… 何でこんな所で寝てんの?てか少し痩せたよな… ちゃんと飯食ってなかったから。今お前の家行く途中だったんだぜ…』



「優斗… 」



穏やかな表情で眠る
優衣の体は冷たくて



章司に名前を呼ばれ肩を掴まれた俺は
やっと今の状況を把握する。