「やだ、離して…嫌い!!」



胸板を何度も叩かれ、正気に戻った俺は慌てて優衣を自分の腕から離す。



『あ、ごめん…』



優衣は頬を膨らまして怒っているのに顔は照れているのか、真っ赤になっている。



『ふは…』



そんな優衣を見て俺は思わず吹き出した。



「な、何よ!?」



『別に?』



なんだ、優衣は最初から俺のこと異性として見てくれてたんだ… 些細な事が だけどすげ-嬉しかった。



「もう…何よ!!」



優衣は笑い続ける俺の服をひっぱる。



「何で笑うの!?」



俺が突然笑い出す理由が気になるのか、ずっと聞いて来る優衣。



『秘密』



からかわれてる事に気付いてないのか優衣は、残念そうに下を向いた。