俺が唯一愛した女



- トントン -



彰人サンの
病室のドアをノックした俺は



返事を聞かず扉を開ける。



「あ、優斗…」



俺の目に映ったのは



彰人サンの手を握り
椅子に座るミユの姿



『…彰人サンどう?』



ミユは言葉なくただ首をふる



『そうか…』



「優斗ちょっといい…?」



『ん?』



俺はミユに呼ばれそのまま廊下に出る



『どうし…』



「人工呼吸器、どうするか小上先生に言われたの」



『返事…したのか?』



「うん、お願いした…少しの可能性でも信じたいから」



そう言って力なく笑うミユ



『そう言えばお前ん所…身内は?』



「あきチャンの両親はあきチャンが3歳の時に亡くなったんだって。…あたしの両親は生きてるけどあたしが物心ついた時からずっと絶縁状態」



『…悪い』



「気にする事ないよ、あたし両親の顔なんて知らない。あたしとお姉チャンは遠い親戚の伯母に育てて貰ったの…あたしにとって伯母が母親だから」