何時間廊下に居たのだろう



いや、実際の所何時間も
廊下に居る訳じゃない。



こう言う時の待ち時間って
果てしなく長く感じるのは



俺だけなのだろうか?



脳の片隅でそんな事を
ぼんやり考えていると



彰人サンの病室から
親父と看護士の2人が出て来た



『親父、彰人サンは…』



「やっと落ち着いて眠った所だ」



「じゃ、先生!命に別状はないんですね!?」



「…今の所は」



『親父、今の所、は…って何だよ…これから先何かあるみたいな… 』



親父は眉間にしわを寄せ
表情を険しくさせたまま



立ち尽くしている様子



『黙ってねえで何とか言えよ親父!』



「小上先生…?」



「彼はやはり相当強く頭を打ったらしいな。頭部損傷が酷過ぎる」



『どういう事だよ…』



「意識が戻った事自体、奇跡だったんだ。彼の命は長くもって1週間って所だな…」



『「……。」』



黙り込む俺とミユ



1週間?



顔色1つ変えず淡々と話す親父



顔色変えず何でそんな
簡単に言えるんだよ?



俺はそんな親父に対し無性に腹が立った