『……。』
「解りました。とりあえず直ぐに伺います…」
" 直ぐに伺います "
震えた声でそう言い
電話を切ったミユは
突然俺に抱きつく
『…ミユ?』
「あきチャン…あきチャンが…」
彰人サンが何!?
何があった…
カタカタと小さく震えるミユの体
一体何があったのか
詳しく聞きたいけど
今のミユを見ると聞ける状況じゃない
「優斗、あきチャ…」
『ミユ、とにかく病院行くぞ…』
「うん…」
タクシーを呼んで病院へ向かう間
ミユは何も話さず泣き続けていた
そんな中
ドクドクと鳴る俺の心臓は
爆発するんじゃねぇかって位
大きく鳴り響いていた
そう。
優衣が亡くなったあの日のように..
なあ優斗
俺まで怖がってどうすんだよ
男だろ?
今は俺が
ミユを支えてあげねえと
誰がミユを支えるんだよ
俺は必死で自分に言い聞かせていた


