営業後



「シキ、この後の予定は?客と出かけんの?」



俺は欠伸をしながら聖夜サンに返事をする



『いや、今日は真っ直ぐ帰る…じゃあ俺、急いでるから』



「お疲れ♪」



『お疲れ!』



俺が慌てて真っ直ぐ家に帰った理由



- バタン! -



『…ミユ!!』



単純に荷造りしていたミユが気になったから



「優斗おかえりなさい♪」



静かなリビング



『た、ただいま…』



いつもと変わらない
穏やかに笑うミユの姿



まだ居た..



「ご飯食べるでしょ?」



『え、おう…』



「作ってるから食べ…」



ブーブーブー♪



突然


ミユの声を遮るかの様に
振動し鳴り続ける携帯。



「あ、電話… 優斗ちょっと待…」



着信画面を見たミユは
恐る恐る電話に出る。



どうしたんだろう?



電話の相手と深刻な話しをしている様子