俺が唯一愛した女



『…月!!』



開店前の店内に俺の怒鳴り声が響き渡る。



「何だよ」



月サンは俺に呼ばれだるそうに返事をする



『お前だろ?俺のロッカーに鳩の死骸入れたの』



「はぁ?何の話してんの?俺は知ら…」



『ふざけんな!』



俺は月サンの胸ぐらを掴む。



「…感謝しろよ。あの鳩、お前の為だけに死んだんだからよ。お前が居なかったら死ぬ事なかったんだ。お前がまた殺したんだよ、お前の愛しの優衣チャンと同じ…お前のせいで無意味に死んじゃったー!チャンチャン♪」



『な…』



月サンは俺の耳元でそう囁きニタニタ笑う



静まり返る店内。



何で?



何で月が優衣の事知って…



全身の力が抜けた俺は
掴んだ胸ぐらからゆっくり手を離す



" 優衣チャンって可愛い声で怖がるのな。ミユチャンの声も聞きたかったなぁ… "



『……。』



" まさかあの女の男がお前だったとは… "



- バキッ!!! -



言うな

言うな

言うな



それ以上口にするな!



俺は月の顔面を力ずくで
何度も何度も殴りつけた