俺が唯一愛した女



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「あ~優斗またご飯食べてない!」



入院生活4日目



ミユは大学が終わったら
面会終了時間の1時間前まで



俺の傍に居てくれる。



『腹減ってねえから』



「綺麗に食べないと…早く退院出来ないよぉ?」



『ガキ扱いすんな!』



「あはは♪あ、そうそう。明日リミ達もお見舞いに来るからね~だって!」



「ふーん… 」



別に来なくていいのに
そう思いつつ俺は窓の外を見つめる。



世間で言う季節は秋…



病室から見える沢山の木々達は



おめかししてオレンジや
赤色に染まっている。



「もうすぐ冬だね…」



『……。』



もうすぐ優衣が亡くなって
丁度1年になるんだな…



「あ、そろそろ帰らなきゃ…また明日来るから♪またね優斗!」



『おう、ありがとな、気をつけて帰れよ』



ミユが帰った後
俺は私服に着替えて病院を抜け出した。



『仕事があんのに病院でのんびり過ごしてられるかよ…』