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『……。』
長い夢から覚めた俺は
ゆっくりと目を開ける。
白い壁に白い天井
病院だと言う事は
直ぐに解った。
『…っ』
起き上がろうとすると
脇腹の辺りに走る痛み
傷口は
知らないうちに処置され
白い包帯が巻いてある。
- パリン! -
ちょうど花瓶の水を変えていたのだろう
ミユは手に持っていた花瓶を地面に落とす。
『あ、お前危な…』
「優斗!!!」
ミユは俺の首に手を回し
傷口に触らない様に
優しく抱き締める。
『おい、ミユ…』
「良かった、本当に良かった…優斗が戻って来てくれて、本当に…」
『いや、ミユ大袈裟…』
「大袈裟じゃないよ、3日も眠り続けてたんだからね!真剣に心配したんだから。優斗まで植物人間になったら、あた…」
植物人間?
ミユは
言ってはいけない事を言ったかの様に
慌てて話すのを中断し黙り込む。
『俺までって…お前の知り合いで誰か植物人間になってんの?』


