俺が唯一愛した女



月サンの笑う顔久々に見た..



ここんとこ最近ずっと
睨まれて続けてたから



『……。』



驚きを隠せない俺。



「優斗、今日も忙しくなるだろうな…」



『ここではシキだから…本名は… 』



「あ、そうだ、悪い悪い…まぁ頑張れよ」



何だかすげ-気持ち悪いくらい
いつになく優しい月サンに



俺の事もう変に逆恨み
何てしてないのかもな



安心した自分が居た。



『……。』



そんな安心はつかの間



月サンの優しい笑顔は悪魔の笑顔だったと
俺は、後々知る事になる。



「シキ、指名指名♪」



『お、おう…』



月サンと話している途中



指名が入った俺は、
新規客が待つテーブルへ。



『初めましてシキです。ご指名どうもありがとうございます』



「初めまして」



にっこり笑う女



「あたし何歳に見える?」



『え、30代位ですか?』



「45歳よ」



実年齢より若い


綺麗な容姿を持つ女は
口に手を当てくすくす笑う



「流石ホスト君、やっぱり口が上手いわね」



『いや、営業トークで言った訳じゃなくて…』