俺が唯一愛した女



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「お邪魔しまぁ~す♪」



『…どうぞ』



ミユは


ふらふらとした足取りで
部屋の中をキョロキョロ見回す



「綺麗な部屋…シンプルってか何もないねぇ~」



『何もなくて悪かったな』



俺の家ってそんなに
何もない家なのか?



不思議と


いつも男女関係なく
口を揃えて言われる



「あ、ギターだぁ…」



ミユは部屋に置いてある
俺のギターを見つけて目を輝かす。



「優斗…」



『…何』



「な、何でもない!」



『まぁ適当に座れよ飲み物入れて来るわ』



「……。」



俺はミユを1人リビングに
残したままキッチンへ向かう。



『何もねえな…』



普段客なんて滅多に来ないから
出す物って冷蔵庫の中は水しかない



グラスに数個氷を入れ水を入れようとした



その時



全裸のミユが俺の背後から
腕を回し抱きついて来る。



『おい、ミユ…』



背中に当たる服のない柔らかい感触



突然の出来事で俺は
思わずグラスを落とす