俺が唯一愛した女



『ミユ店では本名で呼…「なぁに優斗ぉ?」



駄目だコイツ完全に酔ってるし。



「優斗~」



聖夜サンはニヤニヤしながら
本名で俺の名前を大声で呼ぶ



『何だよ…』



「相当酔ってるみたいだしお前送ってやれよ」



『送るって…』



「店の事は心配すんな!今日は落ち着いてるし俺に任せとけって♪」



『……。』



他の客や従業員は



チラチラと俺等の座る
テーブルを見ている。



「ねぇ優斗ぉ~」



『ミユ、声デカいから…』



これ完璧本名バレたな。



優斗サンにあれ程
本名出すなって言われてたのに。



まぁこの状況じゃしゃ-ねぇか



そう思いつつ



『じゃあ…後はよろしくお願いします』



「今日はシキは休ちゅ-事にしとくから♪」



『すみません…ほらミユ帰るぞ!』



「え~優斗まだ帰りたくなぁい」



ふとこちらを向いて
ニヤニヤしている月サンと目が合う。



どいつもこいつも何なんだよ!



変にイライラする。



俺はミユの手を引き
そのまま店を出た。