「シキサン相当恨まれてそ…」
『……。』
新人の言葉に苦笑。
俺の場合
優斗サンに勧誘されてこの世界に入って
正直順位なんてどうでもいい。
だからかな
太客とか細客とか
色々言われるけど
俺の場合
客は客だから平等に
関係なく大事にする
俺の考えはきっと月サンと真逆だろう。
こんな考え通用する程
甘い世界じゃないのは十分解ってる。
けど俺は俺で自分がしたい様にする
万が一
指名が減っても構わない覚悟で
「今日も忙しくなりますかね」
『さぁな』
ここに入ってから
色んな事を知って
色んな事を覚えて
順位より何より俺は
優斗サンに感謝してる。
あの時
もし
優斗サンに声をかけて
貰っていなかったら
俺はきっと今でも
前に進めず
どうしょうもない馬鹿な
男のままだったと思う。
『今日もお互い頑張ろうな』
「は、はい!!」


