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9月..
「すげ-なシキ、月サン抜いたんだってな?」
開店前の店内で
俺より後に入って来た
新人に声をかけられる
『まぁ…』
気付いた時には
俺は月サンを抜きNo.3に入っていた
俺の接客は
お客サンを彼女の気分に
させるのでも手を出す訳でもなく
相談を聞いたりただ話しをするだけ
そりゃあ俺に好意を持って
会いに来る客も居れば
中にはヤりたいとか行為目的の女も居るけど
俺自身恋愛ごっこは好きじゃない。
だから例え指名が減ろうがハッキリ断る
そんな俺がどうしてNo.入り出来たのか
未だに自分でも不明。
「噂で聞いたんですけど…月サン客の前で怒鳴り散らしたんだって?そりゃあ順位落ちますよね… 」
「俺が何だって新人」
噂をすれば背後に立っていた月サン。
「月サン、いつの間に… 何でもないです!」
月サンはそれ以上何も言わずに
俺を睨みつけて外に出て行った


