俺が唯一愛した女



ーーーーーーーーーーーー



卒業賞状授与



A組から順に卒業生の
名前が呼ばれている中



俺は屋上に居た。



校長の挨拶?
祝電の披露?



んな話どうでもいい。



俺は式が終わるのを
ボーッと待っていた。



『進路な…』



琢磨サンには


働くって即答したけど
実際何をすればいい?



将来なんて正直全く検討がつかない



俺に向いててこなせる
仕事なんてあるのか?



『……。』



そんな事を考えていると
卒業式が終わったらしく



胸にカーネーションを
一輪つけた卒業生達が



順番に体育館から出てきた。