そんな俺に、こんな時に限って気が付く凜子。




「どうしたの? 蓮斗くん。顔赤いけど……?」




少しヒンヤリとした手が、俺の額に触れた。




全身が、炎みたいに熱い。




「……――ッ! き、気のせいに決まってんだろ?」




俺は心を落ち着かせるために、窓を開けた。




風が、俺の熱い顔を冷やしてくれる。




……た、助かった……死ぬかと思ったぞ。




「……よしっ! 凜子、部活しようぜ。」




気持ちを切り替えて、凜子にそう言う。




凜子は、そんな俺をぽけーっとした顔で見てから、呟いた。




「……何もすることないや。」




その言葉に俺は、ずっこけそうになる。




「じゃあ、どうするんだ?」




そう聞いたものの、俺はもう終わりじゃないかと思った。