ここで、鈍感娘の凜子が、俺を見て首を傾げた。




「あれ? 耳が赤「い、言うなっ! それ以上は、言わないでくれ~~っ!」




俺は、膝で顔を隠すように、しゃがんだ。




意識すると、もっと顔が赤くなる……。




俺は、顔を上げて、元凶のジョセフィーヌを中心に、からかってくる女3人を見た。




「お前ら3人、女でも容赦しないからなっ! からかうなよっ!」




俺のその言葉に、3人は顔を見合わせた。




「え? からかった? 手伝ったつもりだったぞ?」




そんなことを言いやがるライチ。




「右に同じ。」




雪は、そう言って怪しく微笑む。




「私もですわ。」




ジョセフィーヌ……お前は、目が泳いでるんだよ……。




「嘘を吐くな、嘘を! 嘘は……泥棒の元なんだぞぉぉぉっ!」




俺の声が合図のように、3人は俺から逃げていく。




俺は、その3人を追いかけた。




「えっ、追いかけっこ? ず、ずる~い! 私も混ぜてよーっ!」




凜子のそんな言葉に、なんかどーでも良くなってきた。




「混ざれよ、凜子!」




これは、結果オーライ……なのか?














〝戦車〟 逆位置

     『暴走』